ピルと他の内服薬の併用について
ピル内服中に抗生剤を飲むと効果が弱まると聞いたことがあり、抗生剤を処方されたのですが不安で内服できません。
他にも非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)やアセトアミノフェンなどの鎮痛薬と一緒に飲んでも、ピルの効果が弱まると聞きました。
上記の情報は本当なのか教えていただきたいです。
回答
ピルの成分は腸肝循環といって、一度肝臓から代謝されて腸に出た後、腸内細菌によって加水分解されて再吸収され、血液中に戻るルートがあります。抗生物質を飲んだ際にこの腸内細菌が変化する可能性があり、薬が充分に効かない、つまりこの際は避妊効果が落ちる可能性があります。諸外国では数十例の妊娠例の報告がありますが、国内での報告はありません。効果は落ちる可能性はありますが、それで避妊効果が消失するというわけではないようです。しかし慎重さは必要だと思いますので、服用後数日は妊娠を避けるために他の方法の併用もしくは性交を避ける方が安心だと思います。
もう一つ月経痛対策に痛み止めはよく使用されますが、アセトアミノフェンは肝臓で代謝される際に、ピルの成分と同じ経路で代謝されるために同時にのむことで排泄が抑えられ、ピルの効果が強くなる可能性があります。(別に避妊効果が強くなると言うわけではなく、吐き気などホルモンによって起こる作用が増える可能性があるということです)また同じ理由で痛み止めの作用は抑えられる可能性があります。ですのでピル服用中の痛み止めはアセトアミノフェン以外のものを使用される方がいいかもしれません。
他のNSAIDに関しては血栓症のリスクが報告されていて、ピルにも同様の副作用の可能性が指摘されています。しかし同時に使ったら、さらにこの率が上昇するかに関してはまだはっきりしていません。この点から現時点ではピル服用中に痛み止めを使う必要があった際にはアセトアミノフェンではなく他の薬剤を使う方がいいと考えられています。
※本回答はご自身の体調や健康状況等によっては必ずしも適切ではない可能性があります。あくまでもご参考情報としてお考えください。
※薬剤・治療等に関する情報は主治医の判断に従ってください。
※気になる症状に関しましては、医療機関へとご相談ください。
回答はこちらの先生から

谷口武
医療法人定生会 谷口病院