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【産婦人科医コラム】最終月経の予知と骨の健康2019.03.15

最終月経の予知と骨の健康

最終月経の予知

年齢とともに月経周期が不規則になり、最終的に月経は永久に停止します。

無月経が12ヶ月続いた場合に閉経と判断されるので、実際には閉経後1年経ってから自分が閉経したことを確認することになります。

自然閉経年齢の中央値は51.4歳ですが、閉経の時期は、遺伝子や喫煙を含む多くの因子に影響されます。

喫煙する女性は、喫煙しない女性に比べて約2年早く閉経すると言われています。

自分では喫煙していなくても、周囲の人が喫煙している受動喫煙者の場合も早めに閉経する可能性があります。

最終月経を迎える時期に骨密度の低下が加速し、心臓・血管へのリスクが増えますので、最終月経の時期を予測することは、単に月経が来なくなるということ以上に女性の健康管理にとって重要です。

AMHというホルモンの血中濃度に体格(BMI)と喫煙状態を組み合わせることで閉経までの年数を予測することができるといわれていますが、最もわかりやすい指標として、無月経の期間を確認する方法があります。

少なくとも3ヶ月間の無月経を経験した場合、その後4年以内に最終月経を迎える可能性が高いそうです。

骨密度の低下

骨密度の低下は閉経前に始まりますが、最終月経の1年前から2年後までの3年間に最も低下すると言われています。

この時期を前もって知り、運動やホルモン・カルシウム・ビタミンDの補充を積極的に行うことで骨密度の低下を最小限に抑えると、骨折のリスクを減らすことが可能になります。

特に大腿骨など大きな骨を骨折すると、そのまま寝たきりになってしまうことも多く、骨密度をしっかりと保つことが健康寿命をのばすために気をつけるべきポイントの一つです。

健康で長生きするためにも、月経の状況をよく確認してみて下さい。

非公開: 武久徹

武久レディースクリニック

女性へのメッセージ

経口避妊薬使用はリスクを伴いますが、避妊、月経痛緩和、月経量減少などの有益な効果も多数あります。使用開始にあたり、使用リスクが御本人にあるか否かをチェックする事が非常に大切です。先ずは担当医師と相談をし、有益な効果を得て、楽しい生活の一助になればと思います。

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