【LiLuLa事務局】小6~高1相当の女の子と保護者の方へ-9価のHPVワクチン無料接種開始-2023.06.01
子宮頸がんなどを予防するためのHPVワクチンである「9価ワクチン」が2023年4月1日から無料接種の対象に追加されました。2022年4月からHPVワクチンの積極的勧奨が再開され、その時は全額自己負担で接種可能であった「9価ワクチン」がこの4月から無料で接種できるようになったものです。
HPVワクチン積極的勧奨再開までの道のりや子宮頸がん、HPVワクチンに関する詳細については過去に掲載したこちらのコラムをご確認ください。
HPVワクチンには「9価ワクチン」のほかに、「2価ワクチン」と「4価ワクチン」があります。どのワクチンを接種するかは、医師にご相談ください。
誰が接種できるの?
定期接種の対象は、これまでと同じ小学6年生から高校1年生にあたる学年の女性です。また昨年、定期接種の積極的勧奨が再開されたばかりですが、それまで積極的な呼びかけが中止されていた8年あまりの間に、接種機会を逃した人(平成9年度から平成17年度に生まれた女性)についても、無料で接種できるいわゆる「キャッチアップ接種」ができます。
このキャッチアップ接種の対象者についても、2023年4月1日から無料で9価ワクチンの接種が可能となりました。
おわりに:ワクチン接種について
日本ではHPVワクチンの定期接種について、積極的勧奨が止まっていたこともあり、接種率は先進国の中でもワーストレベルに低い状況です。そのため、子宮頸がんの患者数も先進国の中では多く、毎年約2,900人の方が亡くなっております。また、若い年齢層で発症する割合が比較的高く、患者さんは20歳代から増え始め、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人もいます。
ワクチンの有用性とリスクを正しく理解したうえで接種について今一度考えてみるのはいかがでしょうか。ワクチン接種にあたり疑問や不安がある場合は、厚生労働省あるいはお住まいの各市町村の相談窓口に相談するとよいでしょう。
参考:厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html