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【産婦人科医コラム】HPVワクチンで子宮頸がんを予防しましょう!①-約9年ぶりに積極的勧奨再開-2022.07.07

HPVワクチン積極的勧奨の再開

子宮頸がん予防接種対象者へのHPVワクチン積極的勧奨が2022年4月から再開されました。これにより12~16歳(小学校6年~高校1年相当)の女子を対象に、住民票のある市町村より書類一式(説明書、予診票など)が個別に配布されます。説明書をお読みいただき、接種をご検討ください。

キャッチアップ接種

また、積極的勧奨が止まっていたために、接種の機会を逃した平成9年~平成17年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性も、公費(無料)で接種することができます。(過去に1回、または2回接種後に中断していても、残りの回数は公費負担となります。)ただし、接種期間が決まっており令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間になりますので、書類一式が届きましたらお早めに接種実施医療機関にご相談ください。

積極的勧奨再開までの道のり

平成25(2013)年4月にHPVワクチンは定期接種化(対象者は無料、努力義務あり)されました。

しかし、接種後に一部で多様な症状(広い範囲の痛み、手足の動かしにくさなど)が報告され、同年6月に積極的な勧奨を一時的に差し控えることとなりました。

その後多方面からの検討が進められ、接種後に報告された症状は主に機能性身体症状(心身の反応)であるとの見解に至りました。そして、令和3(2021)年11月に開催された専門家会議において、安全性について特段の懸念が認められないこと、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたこと、また、接種後の症状に対する診療体制の整備なども行われたことから、約9年ぶりに積極的勧奨再開となりました。

子宮頸がんとは

「子宮頸がん」とは、女性の子宮頸部にできるがんのことです。子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因であることがわかっています。このウイルスは性的接触により子宮頸部に感染します。HPVは男性にも女性にも感染するありふれたウイルスであり、性交経験のある女性の過半数は、一生に一度は感染機会があるといわれています。

しかし、HPVに感染してもほとんどが免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、このうち自然治癒しない一部の人は異形成とよばれる前がん病変を経て、数年以上をかけて子宮頸がんに進行します。

子宮頸がんの現状

子宮頸がんは年間約1.1万人の女性がかかる病気で、毎年約2,900人が亡くなっています。2000年以降、特に20~30代の若い世代で増加しており、女性のライフイベント(妊娠・出産など)にさまざまな悪影響を及ぼす可能性が問題となってきています。

今回は主に子宮頸がんワクチン積極的勧奨再開についてお伝えいたしました。次回は子宮頸がんの予防やワクチンを受ける際の大切なことについてお話いたします。

鈴木章彦

鈴木章彦

医療法人 すずきレディスクリニック 理事長・院長

女性へのメッセージ

“原始、女性は太陽であった”。
女性が心身ともに元気で輝ける社会こそ理想的で、真に豊かな社会であると考えます。『女性の健康』はすなわち『社会の健康』、女性専属の健康管理パートナーとしてお手伝いさせていただきます。
本来、健康や病気についての情報発信は我々医師の務めですが、十分にその役割を果たせているとはいえない現状にあります。
この健康支援アプリ『LiLuLa』を通じ、一人でも多くの女性にわかり易く正しい情報が伝わり、心と体が健康な明るい女性が増えることを期待しています。
どうか気楽に、安心して、何でもご相談ください。

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