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チョコレート嚢胞って?(2)2019.04.05

チョコレート嚢胞って?(2)

前回のコラムでは

  • チョコレート嚢胞は卵巣にできた子宮内膜症である
  • 妊娠希望年齢が高くなっている現代では子宮内膜症にかかる女性が多い

というお話をいたしました。

今回チョコレート嚢胞の治療についてお伝えしたいと思います。

チョコレート嚢胞の治療

治療方針は大きくは二つ。手術かホルモン療法です。

大きさやその方の年齢、及び妊娠のご希望の有無によって治療方針が決められます。

1.手術

私自身は、チョコレート嚢胞のサイズを確認し、30代までは8㎝、40代以降は5−6㎝以上で基本的に手術を検討しますが、ご本人の妊娠の希望や痛みの程度を加味して最終的に決定されます。

手術は腹腔鏡によることが多く、チョコレート嚢胞部分のみ摘出し、しばしば合併するその他の骨盤内の子宮内膜症の病巣を焼却するなどの操作により、リセットできます。

このリセット効果で、術後の妊娠率が高くなるとされています。

ただし、チョコレート嚢胞も含む全ての卵巣嚢胞は、常に悪性(すなわち卵巣がん)ではないことを確認することが重要です。

確認の方法としては超音波やMRIなどの画像診断や腫瘍マーカーがあります。

最終的には病理学的検査、すなわち実際の摘出された嚢胞を顕微鏡で確認する必要があります。

手術適応の大きさが年齢によって違うのは、年齢とともに悪性の可能性が高くなるからです。

2.ホルモン療法

手術しない程度のチョコレート嚢胞に対しては、ホルモン療法となります。

子宮内膜症全般に対する予防や治療の基本的な考え方は、排卵を抑えることです。

その方法に3つあります。

  • 低用量ピル
  • 黄体ホルモン
  • 偽閉経療法

その方の年齢や血栓症リスクに応じて決定されます。手術後にもこういったホルモン療法を行い、子宮内膜症の再発を防ぐことが多いです。

ご本人の希望によっては、鎮痛剤のみで様子を観察することもあります。いずれにせよ3か月ごとに超音波などで診察をします。

産婦人科医としてのお願い

1.子宮内膜症傾向(月経痛が年々ひどくなっている)の方は、早めに婦人科を受診されて状態を確認して下さい。

鎮痛剤をがまんしないこと、それで効果ないときには次の一手として低用量ピルを検討してください。

そして将来の妊娠も含めた人生計画を立てるようにお願いします。

2.チョコレート嚢胞はがん化や不妊症との関連もあり、適当な時期での手術やホルモン療法を賢く選択してください。

3.チョコレート嚢胞を含む子宮内膜症の方は、決して手術で終わらないこと、閉経前後までのお付き合いになることをご理解ください。

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