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女性ホルモンのひとつ、エストロゲンの働きは?2019.09.25

女性ホルモンのひとつ、エストロゲンの働きは?

女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。

この記事では、女性ホルモンの一種であるエストロゲンについて、基本的な働きと減少することによるリスク、不足を補うための対策などを確認していきましょう。

エストロゲンとは?

エストロゲンは、女性の全身に作用し丸みを帯びた体を作っている女性ホルモンです。

女性が8~9歳になる頃から卵巣で分泌が始まり、分泌量が増える思春期には乳房の成長や子宮・膣の発育を促し、12歳前後になると初潮を誘発します。

もうひとつの女性ホルモンであるプロゲステロンとともに、月経周期を作り出しており、なかでもエストロゲンは排卵前の時期に最も分泌量が多くなることで知られています。

また、エストロゲンには、肌や髪を保湿し女性の美しさを高める作用もあります。

このため、1カ月のうち、エストロゲンの分泌量が増える排卵期には、肌の感じや体調がよいことを実感する女性が多くなるとも言われています。

エストロゲンは加齢とともに少なくなるの?

女性の体内でのエストロゲンの分泌量は、20代前半~30代後半くらいまでをピークに、その後は加齢とともにどんどん減少していきます。

卵巣機能が低下する40代以降になると、さらにエストロゲンの分泌量は少なくなり、個人差もありますが50代になる頃には、ほとんど分泌がなくなる方も少なくありません。

エストロゲンの分泌量が著しく少なくなると、ホルモンバランスが大きく崩れて閉経を迎え、女性の心身にさまざまな不調がみられるようになります。

この不調が「更年期障害」です。

エストロゲンの減少でみられる不調とは

加齢に伴うエストロゲンの減少が影響し、女性の心身に起こる心身の不調・更年期症状の具体例として、以下のようなものがあります。

  • 自律神経の働きが乱れることによる、肩こりや倦怠感、疲労感
  • 筋力の低下や、骨密度の低下による筋肉痛や関節痛、腰痛
  • ホルモンバランスが大きく変わることによる、下腹部痛
  • 体温調整がうまくいかなくなることによる、のぼせやほてり、多汗
  • 脳血管の痙攣や収縮による、頭痛
  • 血管の収縮や拡張がうまくいかなくなることによる、めまいや耳鳴り
  • 自律神経の乱れによる、動悸や息切れ
  • 自律神経の異常によるうつや不安感、不眠、イライラなどの神経症状 など

エストロゲン不足による不調から回復するには?

エストロゲン不足による心身の不調の予防・改善には、日ごろから食事のバランスに気を付け、運動をする習慣をつけるのが効果的です。

以下に、エストロゲン不足を補うための食事・運動のポイントをご紹介します。

食事の内容・習慣改善のポイント

エストロゲンが急激に不足する更年期には、全身のエネルギー代謝のバランスも変化するため、栄養が過剰または欠乏した状態に陥りやすくなります。

和食を中心に、必要な栄養素をバランスよく摂ることで、更年期症状は緩和できます。

炭水化物など糖質を主とした「主食」、体の調子を整える野菜・海藻メインの「副菜」、肉・魚・豆類をメインとするタンパク質中心の「主菜」を3:2:1で食べましょう。

また、エストロゲンと似た働きを持つ大豆製品を積極的に食べると、エストロゲンの不足を補ってくれます。

体調不良も改善しやすくなるので、おすすめです。

運動習慣改善のポイント

週に3~4回、以下の内訳で1回あたり50分程度の運動を継続的に行うと、更年期症状が軽減されることがわかっています。

  • 柔軟体操や軽めの足踏み、ジョギングなどの準備運動を5分
  • 気持ち良いと感じるペースでのウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳、エアロビクス、ダンスなどの有酸素運動を20~40分
  • 柔軟体操や軽い歩行運動をはさんでから、1~3㎏程度のダンベルを使ったウェイトトレーニングを5~10分
  • 最後に、運動で疲れた体をほぐすストレッチやマッサージを5分

若い頃から続けている運動習慣があるなら、それを続けるのでも構いません。

週に3~4回、継続的に運動する習慣を少しずつ生活に取り入れましょう。

ただし、上記を参考に生活や食事の習慣を見直しても症状が改善せず、あまりに長引くようなら、早めに婦人科または内科の医師に相談してください。

医師の指示のもと、ホルモン補充療法で急激に低下するエストロゲンを補い治療を受けることで、症状が改善する可能性があります。

 

おわりに:エストロゲンは二次性徴を助け、女性らしい体や生殖機能をつくります

女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、8~9歳ごろから卵巣での分泌が始まり、思春期にかけて女性らしい体や特有の生殖機能を作ります。

その分泌量は20~30代にかけてピークを迎え、40代以降は年齢とともに減少し、やがて閉経をもたらすのです。

また、中には閉経に伴うエストロゲン分泌量の減少で心身に不調が現れる更年期症状に陥る人もいます。

生活と食事を改善し、長引くようなら医師に相談しましょう。

(medicommi 2019年8月1日)

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