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【産婦人科医コラム】ピルに関する話(2)2020.06.18

ピルに関する話(2)

前回はピルの歴史と国内での使用状況についてお話ししました。今回はピルの避妊以外の効用について紹介します。

毎月の排卵

晩婚少子化の現代では、昔と比べてはるかに排卵回数が多いことが指摘されています。仮に12歳で初経を迎え50歳で閉経すると考えると、正常な月経周期で全く妊娠しなかった場合に生涯の排卵回数は計算上12回×38年で約450回となります。いかに卵巣が働きづくめか、ということが理解できるかと思いますが、1回妊娠・出産すると約2年間、卵巣は排卵せずに休むことができます。繰り返す排卵が関連する子宮内膜症や卵巣嚢腫は、ピルの服用により予防することができます。

女性アスリートへの支援

月経痛や過多月経による貧血、月経不順はスポーツをする女性、とりわけ、クラブチームや学校の部活動で競技を行うアスリートには深刻な問題です。コンディション不良やパフォーマンスの低下はもちろんですが、体脂肪率が10%を下回ると排卵が止まってしまうため、エストロゲン低下による疲労骨折も見逃せない問題です。長期間のエストロゲン低下は、将来的に骨粗しょう症の原因にもなります。ピルはドーピングには該当しないので、女性アスリートも安心して使用でき、月経時期を調節することも可能なので、スケジュール調整もしやすくなります。

社会へ進出する女性の大事な味方として

実際に、月経関連の問題による生産性の低下は社会全体の損失につながることを、当人はもちろん、男性を含めた周囲の人々も理解することが必要です。ピルは、女性が月経にまつわるトラブルで社会生活に支障をきたすことなく、いきいきと活動し様々な分野で活躍するための力強い味方です。

  • 文中の記載内容には薬剤の適応外使用が含まれます。
  • 薬剤を使用する際には主治医の判断に従ってください。

大久保和俊

玉川レディースクリニック

女性へのメッセージ

月経痛や月経不順、月経量が多く貧血傾向でお困りの方には低用量ピルをお勧めしております。又、ホルモンバランスの異常がある方や更年期症状の方もホルモン療法を行うことで改善される場合が多いです。お気軽に相談して下さい。

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