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【産婦人科医コラム】Z世代後半の皆さんへ伝えたいこと~子宮頸がんは予防できる~2023.09.14

厚生労働省の「HPV ワクチンの接種を逃した方に接種の機会をご提供します」というお知らせには、下記のように記載されています。

  • 平成9年度から平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日から2007年4月1日)の女性
  • 過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない

*過去に、1回のみ接種した場合や、2回のみ接種した場合も公費で接種できます。

*このほか、平成19年度生まれの方は、通常の接種対象(小学校6年から高校1年相当)の年齢を超えても、令和7(2025)年3月末まで接種できます。

*令和4(2022)年4月~令和7(2025)年3月の3年間、公費で接種できます。

*過去に接種したワクチンの情報については、母子健康手帳等で確認できます。

HPVについて

「子宮頸がん」とは、女性の子宮頸部にできるがんのことです。子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因であることがわかっています。このウイルスは性的接触により子宮頸部に感染します。HPVは男性にも女性にも感染するありふれたウイルスであり、性交経験のある女性の過半数は、一生に一度は感染するといわれています。

しかし、HPVに感染してもほとんどが免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、このうち自然治癒しない一部の人は異形成とよばれる前がん病変を経て、数年以上をかけて子宮頸がんに進行します。

おわりに:子宮頸がんは予防できます!

子宮頸がんは年間約1.1万人の女性がかかる病気で、毎年約2,900人が亡くなっています。2000年以降、特に20~30代の若い世代で増加しており、女性のライフイベント(妊娠・出産など)にさまざまな悪影響を及ぼす可能性が問題となってきています。

しかし、子宮頸がんは「予防できるがん」です。あなたがこの対象であるか確認して、かかりつけの産婦人科医師に、あなたの母子健康手帳を持ってご相談下さい。HPVワクチンは、自費の場合には3回接種で約10万円の負担となる高額なワクチンです。公費(無料)で接種できるチャンスを逃さないように!

野村哲哉

野村哲哉

医療法人真心会 南草津野村病院 理事長

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