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【産婦人科医コラム】便秘について2018.11.02

一般には1週間に3回以上便が出ない状態を便秘といいます。

便秘の症状は人それぞれですが、お腹がいたいのに便が出てこない、強くいきんだらやっと出て来る、便を出しても残った感じがする、おなかにガスが溜まった感じが続く、又は一回にたくさん出なくて兎の糞のような便が出るとかです。

またストレスが原因で便秘などは起きやすいので、逆流性食道炎などを合併することもよくあります。

日本人女性の約5%、男性の約3%が便秘だと言われています。(「平成25年 国民生活基礎調査の概況」厚生労働省)。

また妊娠中の女性はエストロゲンが増加します。エストロゲンは腸の運動を弱める働きがある為、特に便秘し易くなります。

便秘は急性便秘と慢性便秘にわけられます。

そのなかで慢性便秘は以下のようにわけられます。

  • 機能性便秘(原因が特定できない)
  • 過敏性腸症候群の便秘(腹痛や腹部の不快感を伴う)
  • 薬剤性便秘(薬の副作用によっておきる)
  • 症候性便秘(糖尿病などの病気の症状によっておきる)
  • 便秘型IBS(便秘が腹痛、おなかの不快感が繰り返し表れる)

機序でいえば、腸の動きが緩慢で食物が口から肛門に行くまでに時間がかかるためにおきる大腸通過遅延型便秘と、肛門までは普通の早さで来るが肛門が便に対して反応が遅いために直腸に便がたまる排出障害型便秘があります。

若い人に起きるのは殆どが大腸通過遅延型便秘で、その原因としては、食事の量や水分が足りない場合、大腸に便はたまっているもの、便を運ぶ蠕動(ぜんどう)運動が弱い、あるいは発生回数が少ない場合、大腸がんやクローン病、虚血性大腸炎などの病気が原因の場合などが考えられます。

尾高内科・胃腸クリニックの尾高健夫院長はちょうど良い硬さの便をめざすために、「食事と生活を改善する10ポイント」を勧めています。

  • 朝食を抜かずにしっかりと3食を食べる。
  • 食物繊維が多く脂肪分が少ない食事を心がける。 
  • 適度な水分を摂る。
  • 腸内細菌のバランスを改善する。
  • ミネラルやビタミンをたっぷりと摂る。
  • 規則正しい生活リズムを守る。
  • 睡眠時間は十分に取る。
  • 便意が起きれば我慢せずにトイレへ行く。
  • 適度な運動と休息を習慣化する。
  • リフレッシュする時間を作る。

とはいっても慢性便秘症は、なかなか治りにくいので便秘薬の併用も必要になります。

下剤をもちいて腸の働きを促したり、便をやわらかくしたりして、排便を促します。

最近は新しい種類の下剤も増えていますし、漢方薬で有効なものもありますので、医師に相談して自分に合ったコントロールをして快適に過ごしてください。

上村茂仁

ウィメンズクリニック・かみむら

女性へのメッセージ

女性が体に異常を感じ、診療が必要だと思っても、産婦人科には行きにくいうえ、何科に相談したらいいのかわからないということから、病状を悪化させることがあります。また、体の調子が悪くて受診したにもかかわらず、検査では異常がないという理由からそれ以上の治療をしてもらえず、つらい症状が治らないまま我慢しなければならないことなどもよくあります。このアプリを通じて年代を問わずすべての女性のニーズに応えることができればと考えます。

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