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登録販売者ってどんな仕事をしているの?薬剤師との違いは?2020.09.03

薬局で知らない薬の効果・効能について聞こうと思ったとき、「登録販売者」という名札を見たことはありませんか?薬剤師については非常によく知られていますが、登録販売者についてはどのような職業なのか、あまり広く知られていないのが現状です。

 そこで、この記事では登録販売者とはどんな職業なのか、薬剤師との違いや勤める場所などを中心にご紹介します。

登録販売者ってどんな人?

 登録販売者とは、2009年に薬事法が改正された際に新設された公的な資格です。これまで医薬品を販売できるのは、一律として薬剤師または薬種商だけでしたが、新たに医薬品を販売できる専門職として薬種商の代わりに誕生したのが登録販売者です。

 登録販売者の誕生によって、医薬品の「調剤業務」と「販売業務」を分業できるようになり、薬剤師は調剤業務に専念できるようになりました。その結果、薬剤師の業務負担軽減につながっています。

 また、登録販売者がいればコンビニやホームセンターなどの小売店でも医薬品の販売ができるようになったため、医薬品がより身近なものになりました。

 つまり、登録販売者が新設される前は、医薬品は薬局・薬店・ドラッグストアでしか販売できず、販売する人も薬剤師か薬種商に限られていました。

 しかし、登録販売者が新設されたことにより、薬局・薬店・ドラッグストアの他にも小売店などで医薬品を販売できるようになり、医薬品を販売できる人も薬剤師と登録販売者になったのです。登録販売者の資格は、国家資格ではありません。

 しかし、薬事法の中に登録販売者という名称が出てくるように、法的に認められた公的資格です。ですから、薬剤師でなくとも登録販売者から、安心して医薬品を購入できます。

登録販売者の仕事は?

 登録販売者の仕事は、主に医薬品の販売です。しかし、すべての医薬品を取り扱えるわけではなく、第二類医薬品と第三類医薬品に分類される医薬品のみを取り扱うことができます。医薬品には第一類〜第三類がありますが、第一類医薬品だけは薬剤師にしか取り扱えません。第一類医薬品はまだ一般用医薬品としての使用実績が少なく、副作用や相互作用の面で安全性に注意が必要なためです。登録販売者には医薬品の販売以外にも、「お客さんに薬に関して適切なアドバイスをする」「副作用や効能について説明する」といった重要な業務もあります。こうした業務を適切に進め、相談に対応するためにも、幅広い医薬品の知識が必要な職業です。

登録販売者と薬剤師の違いは?

 登録販売者と薬剤師の主な違いは、「調剤ができるかどうか」「第一類医薬品を販売できるかどうか」に絞られます。調剤できるのも、第一類医薬品を販売できるのも薬剤師のみです。

調剤とは

 調剤とは、医師または歯科医師が発行した「処方せん」に指示された内容が適切であるかどうか確認し、適切であると判断されれば、その指示された医薬品(医療用医薬品)を使い、患者さんの疾患を治療するために指示された使用法に合うよう薬剤を調整し、患者さんに医師の指示通り正しく使うよう指導しながら交付するものです。

 また、服用後の有効性や安全性を観察し、医師と連絡を取りながら処方を修正するなどの適切な措置も必要です。

 このように、調剤には高度な専門的知識が必要であり、また場合によっては医師と連絡を取りながら処方を調整するなどの医療的な措置も必要となりますので、薬剤師しか取り扱うことができません。登録販売者は、これらの医療用医薬品を取り扱ったり、販売したりすることはできません。

登録販売者がいる場所は?

 上記のように、登録販売者が最も活躍できる場所といえばやはりドラッグストアが挙げられます。ドラッグストアでは医薬品以外にもさまざまな日用品を取り扱っていることから、利用者にとっても一箇所で買い物を済ませられる非常に便利で身近な場所になり、年々その店舗数を増やしています。今後も、ドラッグストアで登録販売者が活躍できる機会は増していくでしょう。

 また、少し大きめの調剤薬局なども登録販売者の活躍の場です。調剤は薬剤師のみしか行えないため、登録販売者は店舗での一般用医薬品の販売、店舗運営、売場づくり、商品管理などを担当します。近年増えているのは、コンビニ・ホームセンター・家電量販店などの小売店です。こうした小売店でも、登録販売者を雇用して一般用医薬品(第二類・第三類)を販売する店舗が増えてきています。コンビニやホームセンターは住宅街の近くにあることも多く、家からごく近い場所で働くことも不可能ではありません。

 このように、登録販売者の需要は年々増えており、今後もさまざまな店舗での活躍が期待されます。

おわりに:登録販売者は、第二類・第三類の医薬品販売を主とする職業です

 登録販売者は、市販されている「一般用医薬品」のうち、第二類医薬品と第三類医薬品の販売を主な業務とする職業のことです。薬剤師は医療用医薬品の調剤や、第一類医薬品の販売も行えますが、登録販売者はこれらの業務を行えません。

 しかし、市販されている医薬品の9割は第二類・第三類医薬品で占められています。ですから、コンビニやホームセンターなどで登録販売者を雇用し、医薬品を販売する店舗も増えてきています。

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