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ストレスコーピングってどんなもの?やり方やコツを解説!2022.01.13

 ビジネスや人間関係などで精神的負担を感じることが多い昨今、メンタルヘルスケアの重要性が高まっていますが、ストレスとの上手な付き合い方を見つけるのは難しいものです。この記事では、ストレス緩和や解消の対処法「ストレスコーピング」をご紹介します。

ストレスコーピングとは

 ストレスコーピングはメンタルヘルス用語のひとつで、ストレスを軽減したり除去するための対処法です。アメリカの心理学者リチャード・S・ラザルスが提唱したストレス対処法で、「ストレスの原因に直面したときの個人の意識や受け止め方が、ストレスの発生や度合いに影響を与える」という考えに基づいています。ストレスを感じる本人が主体となって対処法を実践する点が特徴です。

 ストレスコーピングでは、大きく分けて2種類のストレス対処法を提示しています。

①ストレッサー(ストレスを引き起こす原因)を除去する
②ストレッサーに対する反応を軽減する

 ストレスに対して、人は無意識のうちにストレスを和らげる対処を行っています。ただ、無意識の対処法ではストレスに対応しきれないこともあります。このような場合、本人が意識的に行うストレスコーピングが効果的になると考えられています。

ストレスコーピングの種類

問題焦点コーピング

 ストレッサーに働きかけて変化を起こし、ストレスの軽減を図ります。ストレッサーを変化させる可能性がある場合に推奨されます。たとえば人間関係のストレスの場合、ストレッサーである相手に働きかけて問題や原因の解決を目指します。

情動焦点コーピング

 ストレスを受けている本人が、ストレッサーに対する考え方や感じ方を変える方法です。ストレスコーピングによって沸いてきた感情をコントロールします。ストレッサーを変化させることができない場合に適した対処法です。たとえば人間関係のストレスの場合、ストレッサーである相手の言動や行動ではなく、それらに対する本人の受け止め方にアプローチして変えていきます。

ストレスコーピングのやり方

 実際にどのようにストレスコーピングを行うか、その一例をご紹介します。

【問題焦点コーピング】

 問題となるストレッサーに対して丁寧に働きかけます。たとえば、同居人のテレビの音量が大きくてストレスを感じている場合、同居人に「音量が大きくて睡眠が十分にとれない。夜は静かにしてほしい」と直接伝えます。丁寧に伝えること、相手に理解してもらうことがポイントです。ただし、直接の働きかけは状況や人間関係によっては難しいこともあるので注意が必要です。

【情動焦点コーピング】

 誰かに話を聞いてもらい、感情の整理・発散をします。たとえば職場で上司に叱責された場合、知人に話を聞いてもらって「叱責のように聞こえるけれど、アドバイスでもあるのではないか」と言われて解釈に変化が生じることがあります。上司の叱責に納得がいかなかったり、とても落ち込んだりしていても、第三者に話をした結果、自分にはなかった受け止め方や発想を得る可能性が期待できます。するとストレスの程度が軽くなることがあります。

ストレスコーピングを行うときのコツは?

 ストレスコーピングを効果的に実践するためのコツをご紹介します。

問題解決へのポジティブな意欲を持つ

 「自分自身が解決する」という前向きな姿勢で、ストレスを自覚することがまず必要です。ストレスを感じている状態に向き合い、素直な気持ちになって、ストレスに対する自分の要望を発見しましょう。

人に相談し、問題を把握する

 ストレスを感じているときは心身のバランスが乱れがちで、正常な判断をするのが難しい場合もあります。客観的な考えより主観的な考えに傾きがちで、冷静な状態での状況整理などに苦労する傾向がみられます。家族や友人、カウンセラーに話を聞いてもらい、ストレスを抱えている状況や感情の整理整頓などをしてみましょう

おわりに:ストレスコーピングは状況やストレスの原因によって使い分けましょう

 意識的にストレスをコントロールするストレスコーピングは、ストレッサーの種類や状況、本人の性格などを考慮して使い分けることで、ストレスを和らげる効果が期待できます。カウンセラーなどに相談しながら実践してみましょう。
(medicommi 2019年9月19日)

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