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【産婦人科医コラム】更年期 -人生100年時代を元気いっぱいに過ごすための大切な時期です-2023.05.11

実は、男性である私にも55歳を過ぎたころから更年期症状がありました。

突然下着がびしょびしょになるほど寝汗をかくようになり、疲れやすくなって仕事を終えると一瞬ボーっとしてから眠気が襲ってくるようなことが、しばしばありました。

私の日々の診療の中でも、更年期症状や更年期障害、月経前症候群(PMS)で悩むたくさんの女性とお話しをしています。この心身ともにつらい状態が毎日続いているのかと思うと、お薬の処方だけではなく、十分な問診やしっかりお話を聞かせて頂いた上で、生活習慣の改善や心理療法を試みる事も重要だと実感しています。

女性の更年期とは?

女性の更年期とは、閉経の前後5年間をあわせた10年間をいいます。閉経する5年ほど前から女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が大きくゆらぎながら急激に減少します。それに伴い規則的だった生理の周期が乱れはじめます。さらに心身にさまざまな症状が現れる場合があり、総称して更年期症状(障害)と呼んでいます。

ほてりと発汗(ホットフラッシュ)、冷え性、めまい、頭痛、動悸、疲労感、息切れ、突然訪れる不安、イライラ、気持ちが鬱になる、不眠、筋肉や軟骨が弱まり腰痛や肩こり、自律神経の乱れによる便秘や下痢、肌のコラーゲンやヒアルロン酸低下による肌の乾燥を招き、ドライアイになり、骨盤底筋群筋力の低下から尿失禁や頻尿、腟の乾燥による腟炎、性交痛など多様な症状が現れます。

更年期症状へのセルフケアを試みてみませんか?

実はこれらの心身の不調症状は女性ホルモンの減少もしかり、日常の身体的・精神的なストレスもかなり影響があるといわれています。更年期をいきいきと過ごすためには、日々の生活習慣を見直して健康的な生活を心がけることも大切です。

食事療法として大豆に含まれるイソフラボンの摂取による女性ホルモンの減少の緩和、塩分を控えビタミンやカルシウムを摂取するバランスのとれた食事、ストレス解消のために強迫観念をもたない程度の適度な運動、これらを日頃取り入れることで、更年期症状を和らげることができます。

おわりに:私が考える人生100年時代における更年期とは?

規則的だった生理の周期が乱れはじめたら更年期にさしかかったサインです。

ご自身で不安や疑問点を抱え込まないで、早めに産婦人科を受診して、相談してみてください。産婦人科医は、あなたの話を聞き、その上であなたに合った対処法を考えてくれますし、正しい知識や対処法をご自身で知ることで気持ちを安定させることにもつながると思います。

今後は男女に関わらず、100年の人生の先を見通しながら、不安を持たず心穏やかに日々を送ることが大切だと思うこの頃です。

的野 博

的野 博

的野ウィメンズクリニック 院長

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